Inicio2            Formoza先住民族トバ族訪問記  (7/12)       船川玲子氏                                                                                                   前頁へ 次頁へ

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連絡した私達の訪問日はどうやら彼女に伝わっていたようで、彼女は町に出て、「日本人見なかった?」と

尋ね歩いてこのロクトリオを突き止めてくれたのだそうです。彼女から少し離れて若い男性が立っているの

に気がつきました。「アーッ」 私達は笑い出しました。私達がメインストリートを歩いている時に、自転車の
若者が近寄ってきて何か話しかけたのですが、何しろここは治安の悪さで有名な南米の地です。日本語で
「無視しろ、怪しいぞ!」等と言いながら全く無視してしまいました。ところが、当の自転車の若者はスサー
ナの弟で、スサーナのために町に私達を探しに来てくれたのだとか。「ごめんなさぁい」と説明する私にみん
な大笑いです。「今すぐ私の家に来ます?」スサーナがききます。時計を見るともうすぐ昼食の時間です。
「お昼は?」「これからみんなで・・」「じゃ、一緒に仲間にいれていただいていいかしら?」「もちろん」 という
事で私達はすぐに共同体を訪問することにしました。「でもその前に何か食物を買って行きましょう。」、とス
サーナと一緒に近くの食料品店に入りました。「家族は何人いるの?」ときくと、「大体20人くらい」との答え
です。大家族です。何がどの位必要なのか、全く想像がつきません。スサーナに選んでもらい、清涼飲料水
の大ボトルを何本かと、砂糖が表面にたっぷりとついた菓子パンを何袋か、それに
菓子を多数買い込み、店の外で客待ちしていた土ぼこり・錆だらけのレミース
(Remis)に乗り込みました。レミースはタクシーより安全でほんの少し高級、日本で
言えばハイヤーみたいな車、という印象が強かったのですが、ここのレミースはスサ
ーナがいなかったらとてもそれがレミースとは思えない代物でした。
舗装された新しい国道81号線の突貫工事は、フアレスの町のすぐそばでも行
われています。その81号線を越えると、そこがトバ族の共同体です。スサーナは共
同体の入り口付近でレミースを止め、「ここが私の家よ」、と柵をめぐらした敷地のひ
とつに入って行きました。北部の家特有の干した土レンガを積み上げた建物です
が、窓やドアなどはなく、入り口には厚い布が下がっています。隣にも同じような家
があります。長短の枯れた潅木を並べた柵が敷地の周囲をぐるっと囲んでいて、広
い庭はずっと裏の方まで続いているようです。庭の隅にはレンガ作り半球形の小ぶ
りのかまどがしつらえてあります。時々パンを焼くのに使うのだそうです。家の前に
は枝の広がった一本の木があり、ほど良い木陰をつくっています。庭の一角にはコ
ンクリ製の貯水槽があり、底に浅く水がたまっています。大人も子供も、貯水槽の中
に小さなバケツを下ろして水を汲み上げ、バケツからそのまま飲んでいます。鶏や羊
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.     この羊毛が織られてタペストリとなる .